この年代の子どもたちには、まずはサッカーの楽しさを知ってほしいです。サッカーを通して元気でたくましい子どもに育ってほしいです。
この年代の子どもたちの指導法としては、サッカー選手の育成を目標とせず、サッカーの楽しさを伝えるため工夫を施した練習をとり入れていく必要があります。
この時期は、子どもが夢中になれるような遊び心を加えた練習をとり入れることで、サッカーが楽しいもっとやってみたいと思わせるようにしましょう。
目次
体を動かすことの楽しさを知ってもらう
現代の子どもたちは、環境の問題もあると思いますが外で遊ぶ習慣が減ってきています。家の中で遊べるテレビやゲームなどの室内遊びが増加傾向にあります。
外遊びで培うことができる体の強さや社会性などを育てる場が少なくなってきています。そのため、現代の子どもたちは自分で考え判断することに乏しい子どもたちが増えてきているのが現状です。
サッカーを通して、体を動かすことの楽しさや仲間と協力して、1つのボールを追いかける楽しさを知ってもらうことができると思います。
幼児年代の子どもの特徴
幼児年代は好奇心が旺盛・自ら行動することで集中力を発揮する年代
この年代の子どもは、好きなことや興味があることに対しての好奇心は大人以上です。自分でやってみたい気持ちが芽生えた時に発揮される集中力はとても凄まじいものがあります。
例えば、転がっているボールを見つけるとひたすらボールを追いかけていったり、止めてはすぐまた蹴ったりと自分とボールだけの世界に入ってしまいます。
大人から命令口調で指示をされるとやる気を失ってしまいます。しかし、自分の意志で考え行動すると大人の想像以上の集中力を発揮することができるのです。
この年代の子どもたちの好奇心と自発的に発揮される集中力を大切にしてあげましょう。
すぐに大人の真似をしたがる年代
この年代の子どもたちは、大人のやっていることに興味を示すとすぐに自分も真似をしてみたいと思う年代です。
真似をするには、実際に自分のからだを使って動いてみたり、直接触ったりして自ら考えることでなんでも真似をしていきます。しかし、大人から口であれこれと指示を出されるとほとんどの子どもたちは何もできなくなってしまいます。
コーチが見せくれる動きや有名な選手・好きな選手がやっているプレーであれば、一所懸命に自分なりに考えて真似することはできます。自分で考えて行動することで真似することができるのです。
真似をすることやサッカーを通して、走る・蹴る・跳ぶといった運動の基本動作を身につけることで、将来役に立つ運動能力の向上にもつながってきます。
大人に認めてもらいたい、誉めてもらいたい年代
この年代の子どもたちは、信頼している大人に認めてもらいたい、誉めてもらいと常に思って行動しています。
子どもたちは、自ら考えて行動したことを誉めてもらうことで大きなやる気へとつながります。そのため、大人はしっかりと見守ってあげる必要があります。
どんなにささいなことでも誉めてあげましょう。個人差が出てしまうこの時期だからこそ、良いことや奇想天外なプレーをしたときなどは誉めてあげることが大切です。
幼児年代における練習を行う際に気をつけたいこと
練習通りにできなくても見守ってあげる
子どもたちの中には、精神的・肉体的な部分で個人差があり、なんでもうまくできる子とできるまでに時間がかかってしまう子に分かれてしまいます。
この年代の子どもたちは、挑戦と失敗を繰り返すことによって成長していきます。そのため、失敗やうまくできないことがあるのは当然のことです。
大人(指導者)は、個々に対してどのように対処していくかが常に求められています。様々な場面で大人は待つという余裕を持って子どもたちを見守ってあげましょう。
練習に面白さや工夫をとり入れた練習メニューを取り入れましょう
この年代の子どもたちに教えるうえでの問題点は、「集中力が続かない」という事ではないでしょうか。そのため、いかにして飽きがこないように楽しくサッカーをさせるかが重要です。
練習を行う時は、回数や時間を決めてやったり競争的な要素を入れることで、子どもたちの集中力を高めることにもつながります。
そして、子どもたちは大人が一緒に動いてくれることを喜びます。大人がお手本を見せるなど工夫を凝らして子どもたちと一緒にサッカーを楽しみましょう。
無理のない練習環境を作りましょう
この年代の子どもたちが、練習を取り組む際の頻度と時間は、週1~2回くらいで1回あたりの練習時間を45分から60分程度に設定しましょう。そして、15分に1回は休憩をとり水分補給もしましょう。
無理のある練習は、ケガだけなく精神的負担にもなって将来的な問題につながってしまいます。やらせすぎが祟って将来サッカーが嫌いになってしまっては元も子もありません。
もう少しやりたいという気持ちを残すくらいが、次の練習へのやる気にもつながりやすくちょうどいいのです。
幼児向けサッカー練習メニュー
幼児向けの練習メニューをいくつか紹介していきます。
この年代の子どもたちは、集中力が持続できず飽きやすい傾向にあるので様々な練習メニューを取り入れて楽しませることが目的になります。
そして、神経系が発達するこの時期はボールに触れたり、いろんな体の動き方を取り入れていく練習メニューを取り入れる必要があります。
サッカーの練習以外にも、これから紹介していく鬼ごっこなどのメニューも取り入れながらお遊び感覚でサッカーを楽しんでほしいです。
キック練習
コーンを狙ってキックします。どの場所からキックしてもいいです。
コーンを倒すことができれば終了です。
コーン当てシュート
コーンから離れた位置にマーカーを設置します。マーカーの場所からコーンを狙ってキックします。
コーンに当てるシュート練習です。
コーンたおしゲーム
大人チームと子どもチームに分かれて、コーンをキックで倒す、コーンを手で起こすを競います。
制限時間を設けて無理のない範囲で楽しみましょう。
子ども2チームで、子ども対子どもでやってみるのもいいでしょう。その際は、コーンを倒すチームとコーンを起こすチームに分けて対戦させると子どもたちにとって分かりやすく楽しむことができると思います。
ボールを使った鬼ごっこ「こおりおに」
ボールを使った鬼ごっこです。鬼にタッチされると凍りついてその場所から動けなくなります。
ボールを持っている子が、凍りついてしまった子の又の下にボールを通してあげると氷が解けて動けるようになります。
鬼の役を大人と子どもで交代しながら楽しみましょう。
シュートゲーム
等間隔に設置されたコーンをジグザグに走り抜けて、後ろから転がってきたボールをゴールに向かってシュートするゲームです。
コーンの色でチームを作って、どっちが多くゴールを決めれるか競争させることで飽きのこないゲームを楽しむことができます。
子どもたちが、楽しめるような工夫を施した練習内容を考えてみましょう。
まとめ
この年代では、とにかくサッカーの楽しさを子どもたちに知ってもらうことが大事です。そのためには、子どもたちの特徴を知る必要があります。
子どもたちは、常に大人に認めてもらいたいと思って行動しています。積極的に大人が誉めてあげることで子どものやる気スイッチを入れてあげましょう。
子どもたちが、楽しくなるような練習を取り入れて、大人も一緒にサッカーを楽しみましょう。サッカーを通してどんどん体を動かし健康で丈夫な元気な体をつくっていきましょう。