子どもたちが、大好きなサッカーを楽しむためには指導者と保護者で共通した理解のもとで子どもたちを育成サポートしていくことが大事です。
子どもたちの成長には個人差があります。身体的にも成長のスピードはみんな同じではありません。
子どもたち、それぞれに得意なものもあれば苦手なものもあります。大人は、子どもの特徴を知り理解して子どもたちと接する必要があります。
サッカーが大好きな子どもたちを温かく見守ってサポートしていきましょう。
目次
子どもの成長について
小学生年代の子どもたちの成長のスピードには、個人差があり個性もあります。成長の早い子もいれば遅い子がいるのは当然の事です。
特にスポーツをやっている保護者からみて成長というと、身体の成長を一番に考えてしまいがちです。しかし、成長とは身体のみが成長ではなく心の成長もあります。
小学生年代は、心とからだが大きく変化する時期でもあります。そのため、私たち大人は忘れてがちですが、子どもたちは少しずつ確実に成長を続けています。
その成長のスピードに個人差はありますが、確実に成長を続けているのです。ですから、他の子どもとは比べず、焦らず少しずつ成長を見守っていきましょう。
もし比べるのであれば、他人と比べるのではなく、今までのその子と比べどれくらい伸びたかに目を向けてあげましょう。
保護者と指導者は、子どもの身体と心の成長について共通理解を深め、子どもの特徴を把握することで、適切な子どもへの接し方ができるようになりましょう。
子どものからだの成長について
小学生年代でからだを動かすことは、筋肉や骨などの身体的要素の発達にとても重要なことです。からだを動かして刺激を与えることで成長が促進されるからです。
一般的に子どもの骨は、幼年期(5~6歳)から思春期(15~16歳)まで成長していき完成されます。この期間に正しい生活習慣や食生活が身についていれば骨はしっかりと成長していきます。
筋力も骨も、成長するには栄養と運動が必要です。成長する時期にはしっかりと栄養をバランスよくとり、運動をすることで骨に良い刺激を与えることによって丈夫な骨が作られます。
この年代は、視機能もまだ未熟な状態で発達途中です。からだを動かすことで視覚に刺激を与えると成長とともに視機能が発達し視力が良くなっていきます。
動くいてる物を目で追いかけたり、サッカーのようにボールとの距離感を必要とする球技などの外遊びを広い場所で毎日行っていると、からだの様々な機能にとっても良い影響を与えます。
子どもの成長に必要なこと
よりよい運動をするには、食事と休息がとても重要です。過度な運動や食事・休息は、子どもの成長、発達のためにも非常に重要です。
1.ご飯をしっかりたべる(食事・栄養)
運動をするだけでは丈夫なからだはつくられません。運動をした後にバランスのとれた食事(栄養)と十分な睡眠(休息)をとることによって、からだが回復し丈夫なからだがつくられていくのです。
そして、一番大切なことは毎日3食をしっかり食べることです。第2に運動の後に栄養を補給することです。
2.よく眠る(休息・睡眠)
からだを動かすことが大好きな子どもたちには、十分な睡眠(休息)が必要です。早寝早起きをすることで、1日のからだのリズムが調い、成長ホルモンが分泌され体も身長もどんどん大きくなります。
夜更かしや寝坊をすると、ホルモンのバランスが崩れ成長ホルモンが十分に出なくなります。元気よくからだを動かし外遊びをして、よく食べ、よく眠り、リズムのよい生活づくりをしましょう。
子どもの食事と栄養について
食べ物にもサッカーのようにポジションがあり、それぞれの役割があります。食べ物のポジションはサッカーよりは少なく5つに分類されます。
「栄養フルコース型」と呼ばれる食事の型があります。ゲームをつくる基本となるエネルギー・からだ・コンディションをつくることができます。
1.主食=ご飯、パンなど(糖質・炭水化物)
頭とからだを動かすエネルギー源です。
2.おかず=魚、肉、卵、豆腐、納豆など(タンパク質・鉄・糖質)
パワー(筋力)とスタミナ(血液)を生み出します。
3.野菜=サラダ、煮物、野菜炒めなど(ビタミン・ミネラル・食物繊維)
4.果物=果物、100%ジュースなど(ビタミンC・糖質・食物繊維)
野菜と果物は、ミネラルとビタミンを含むので、コンディショニング(ケガの予防や疲労回復)に役立ちます。
5.乳製品=牛乳、ヨーグルト、チーズなど(タンパク質・カルシウム・脂質)
丈夫な骨をつくりだします。
このように「栄養フルコース型」の食事を毎食とれば、筋力をつけ、スタミナをつけ、ケガを予防するなど、練習の効果を最大限に高めることができます。
しっかりとした食事をして栄養をとり、健康的なからだづくりを行いましょう。
子どもへの接し方について
この年代では、いろいろなことを子どもたち自身でやらせてあげましょう。そして、大人はすぐに間違いや失敗に対して答えを与えず、子どもが自らなぜ失敗してしまったのかを考えさせてあげましょう。
すぐに答えを与えてしまっては考える力が身につきません。自分で考えることによって気づきがありそこから学びとることができるのです。
大人は、子どもたちのためにもすぐに答えを与えてしまうのではなく、教えたい気持ちを我慢して辛抱強く待つ余裕を持って子どもたちと接しましょう。
気づきを与えるようなヒントやアドバイスはしてあげて大丈夫です。アドバイスをしてあげる時はわかりやすい言葉で優しく話すよう心がけましょう。
そして、上手にできた時には必ず誉めてあげましょう。誉めてあげることによって次も頑張ろうという気持ちが生まれいろんな事に挑戦し覚えていく原動力となっていきます。
子どもとの時間を共有しサッカーを楽しみましょう
できる限り時間を作って、試合や練習を見に行ってあげましょう。子どもと楽しみの時間を共有してください。
そして、子どもたちのプレーを誉めてあげましょう。サッカーは自分で判断してプレーすることが最も楽しく重要なことです。
外からの声でプレーに対する批判的な言葉をかけられると、子どもたちは楽しくなくなりプレーすることがだんだん嫌いになったり「怖い」という感情をいだいてしまいます。
子どもたちに、プレッシャーをかけないよう楽しいサッカーを行えるような応援を心掛けていきましょう。
サッカーをしていない状態「オフ・ザ・ピッチ」で心掛けたいこと
サッカーでは「オフ・ザ・ピッチ」という言葉があります。オフ・ザ・ピッチとはピッチに立っていない状態、サッカーをしていない状態の事を指します。
ピッチの外でもしっかりとした行動を取りましょうということです。具体的には、挨拶をする・荷物の整理整頓などをしっかりと行うことです。
ピッチの外でしっかりとした行動をとれない選手がピッチ内でいいプレイができると思いますか?普段の生活から自立した行動が取れるように、なるべく自分のことは自分自身でさせましょう。
例えば、持ち物の整理整頓や自分のものにはしっかりと名前を書きしっかりと管理させましょう。自分の道具・チームの用具を大切にするように指導しましょう。
挨拶も大事です。「ありがとう」や「ごめんなさい」を言えるようになりましょう。普段の生活から子どもたちが、自立してものごとが行えるように自分自身で行動させましょう。
ケガや病気の予防管理
元気よく遊んだりサッカーをするためには、ケガや病気を自分で気をつけて予防していくことが必要です。外から帰ったらうがい、手洗いを必ず行いましょう。
汗をかいたらすぐ着替えができるように着替えを、汗をすぐにふけるようにタオルを持参する。普段から細かいことに注意をして習慣として身につけていきましょう。
大人は、ケガや病気に対する知識を身につけて、すばやく適切な応急処置を行えるように心がけましょう。ケガをしてしまったら無理せず、ゆっくり休ませしっかりと治すことが大事です。
運動をすることで、からだへ良い刺激を与え良い成長を促しますが、過度な運動を行うと反対に悪い刺激を与えることになります。やりすぎに注意をして運動に取り組みましょう。
まとめ
子どもたちが自ら行動できるよう見守っていきましょう。アドバイスをする時は、分かりやすい言葉で優しく接していきましょう。
こどものからだを理解し、無理のない練習とからだづくりの基礎となる食事・栄養をとってケガをしない頑丈なからだづくりを目指していきましょう。
子どもたちが大好きなサッカーを楽しむためには、大人のサポートが必要です。子どもと一緒に楽しみながら子どもの成長を見守っていきましょう。