子供達の指導法に悩んでいませんか?サッカーを心から好きにさせられるかが一番大事な事。
- 子供達の未来を決めつけていないか
- どんな子供に育ってほしいのか
- 今のクラブで全国優勝したいのか
私が、少年サッカーのコーチをしている時に、ある保護者の方から「どうしたらサッカーがうまくなりますか?プロに行けますか?」と聞かれました。
そこで私は、「プロに行けるかは今時点ではわかりません。ただ、お母さんと本人次第でサッカーはいくらでもうまくなれると思います。」と回答しました。
近年、うまい子にフォーカスを置く時代、久保くんやピピくんみたいな子ばかりクローズアップされますが、本来のサッカー教育とは言うのを私なりに説明させて頂きます。
子供達の未来を決めつけていないか
近年、日本サッカー教育の課題として言われているのは、オールラウンダーの選手を教育しすぎ、世界で通用する武器を持った選手がいないという事です。
その為、それぞれの潜在能力に合わせたポジションを幼少期から、プレイさせる事が多くなっていると聞きます。
足の早い子ならば、ウィングに。ボールコントロールがうまい子にが、トップ下や、ボランチに。
とそれぞれの潜在した能力に合わせてポジションを決め、子供達に指導している指導者が多いと聞きます。
それは、どのカテゴリーでも通用する事でしょうか。いくらドリブルがうまくても、パスができなければ、シュートがうまくなければゴールにたどり着けません。
また、いくらサッカーがうまくて、足元で名を轟かせても、人間としての成長も大事になってきます。
先日、テレビ番組の「消えた天才」ガンバ大阪ジュニアユース時代に宇佐美選手が天才と想っていた、天才プレイヤーは高校のユースで球離れが悪く孤立し、高校の途中でサッカーをやめてしまいました。
まだまだ、日本サッカーにおいては指導者=教育者というメンタリティオーが必要になってくるのだと思います。
どんな子供に育ってほしいのか
指導者がそれぞれ、どんな子供に育ってほしいのか、どんなサッカー選手になってほしいのかを明確にする事が重要だと思います。
ただ単にサッカーを教えるのがコーチは、高校、大学、社会人いった基盤のできたカテゴリーの指導者が行えば十分な事だと思います。
ですので、もっと若いカテゴリーに起きましては、教育者として、どんな子供に育てていきたいのかを明確にする。これが一番重要な事かと思います。
現、湘南ベルマーレの曺貴裁監督は、川崎フロンターレジュニアユース監督、湘南ベルマーレユース監督と育成カテゴリーを経験されて現在、プロリーグの指導者となっておりますが、私の先輩で湘南ベルマーレユース出身の方が
「あの人は教育者、所属している学校になんの前触れなく来て、授業態度を聞いて帰っていた」
と学校の部活動では、文武両道と言われ、期末試験の結果が悪ければ試合にでられないと言った事もよくありましたが、ユースの監督が学校に訪問するというのは異例な事だと思います。
しかし、湘南ベルマーレでは、所属のカテゴリー出身の選手が多く活躍している印象があります。
現日本代表の、遠藤航選手や、U-19日本代表キャプテン 齋藤未月選手など、世界で戦う日本代表選手にも選ばれるなど、曺貴裁監督の育成は、様々な場所で評価さえています。
こちらで私が伝えたい事は、子供達と一緒に、どんな将来を築いていきたいのかを一緒に考えてあげる事が重要であるという事です。
今のクラブで全国優勝したいのか
皆さんが指導者として、一番の喜びはなんでしょうか?チームが全国大会で優勝する事でしょうか?
私は、小学生の時神奈川県ベスト16、指導者の時は神奈川県ベスト64程の結果でした。
正直、指導者の時は、試合に負けた際は、そこまで悔しくなかったです。
それより、大粒の涙を流してないている選手を見た時に勝ち負けにたいして、ここまで感情を出せるようになったのかと嬉しさと、強いと言われた相手に貪欲に食らいついて最後まで頑張った子供達になんだかとても喜びとやりがいを感じました。
ある子供からは、「コーチのおかげで、よりサッカーが楽しくなったから、中学校でも頑張る」や「中学校に入ったら、違うスポーツやろうと、お母さんと言っていたけど、お母さんにサッカーやりたいって言ってみる」
など、子供が心からサッカーが好きになってくれたと感じた時、心の底から嬉しくなり、大学生ながら、会場の端にあったベンチで一人泣きしました。
そこで勝たせてやりたかったという感情は少しで、中学になっても、もっと教えたいなとそういう感情になりました。
出会ったのは小学5年生でしたけど、その当時は、なんとなく、親御さんに連れられて来てみて、面白そうだったのでやっていた子供達もいましたけど最後、卒団する際は、ほとんどの子供が本当のサッカーの楽しさに気が付いてくれたかと思う瞬間でした。
皆さんも是非、優勝、勝つことだけではなく、子供の成長、サッカーにたいしての向き合い方や、子供達の喜怒哀楽など教育者目線での喜びに焦点を向けてみると、今まで見えてこなかった、喜び、指導者としての楽しさも見えてくるかと思います。